「親が元気なうちに、これからのことを話しておきたい」──そう感じていても、いざ話そうとすると言葉にしづらいものです。
そんなときに役立つのがエンディングノート。法律的な効力はありませんが、家族への想いや希望を整理できる“心のノート”として多くの人に選ばれています。
この記事では、初めてでも無理なく始められるエンディングノートの活用法を紹介します。
エンディングノートとは?

まずは、エンディングノートの基本を理解しましょう。「難しそう」「縁起でもない」と感じる方も、使い方次第で日常のコミュニケーションツールになります。
自分の気持ちを“見える化”するノート
エンディングノートは、人生の終わりを意識するものではなく、これからを安心して生きるための整理帳です。医療や介護、財産だけでなく、「好きな食べ物」「思い出」「感謝の言葉」など、自由に書けるのが特徴です。
親にとっても、「これまでを振り返りながら今を整える時間」となります。
法的文書ではないからこそ、気軽に書ける
遺言書と違い、エンディングノートには法的な効力がありません。そのぶん、「書き間違えても大丈夫」「少しずつ書き足せる」安心感があります。
一度に全部を書く必要はなく、思いついたときに書き加える感覚で続けられます。
家族との対話を生むきっかけになる
ノートを通じて、「もしもの時にどうしたいか」「どんな暮らしを望むか」といった話がしやすくなります。親の意向を共有しておくことで、将来の介護や住まいの選択などをスムーズに考えられます。
]つまりエンディングノートは、家族の安心を育てるツールでもあるのです。
エンディングノートに書く内容

書く内容に決まりはありませんが、最低限おさえておきたい項目を知っておくとスムーズです。難しく考えず、「伝えたいこと」から書き始めてみましょう。
基本情報と連絡先
まずは、氏名・生年月日・住所・血液型などの基本情報を記入します。あわせて、かかりつけ医や親しい友人の連絡先も書いておくと安心です。
いざというときに、家族がどこに連絡すればよいか一目で分かります。
医療や介護の希望
「延命治療をどう考えているか」「どんな介護を望むか」など、医療・介護に関する希望をまとめます。すぐに決められない場合は、空欄でも構いません。
大切なのは、考えるきっかけを持つことです。後で話し合いながら少しずつ埋めていきましょう。
想い出・メッセージ欄
エンディングノートには、家族への感謝や思い出を書くページもあります。「ありがとう」「あのとき楽しかったね」といったメッセージは、家族にとって大切な宝物になります。
書くことで、親自身も心を整理でき、前向きな気持ちで日々を過ごせます。
エンディングノートを進めるコツ

「書いてみて」と渡すだけでは、なかなか続きません。親のペースを尊重しながら、自然に取り入れる工夫をしてみましょう。
話すきっかけをつくる
「最近テレビで見たよ」「友達が書いてたんだって」など、雑談の中で話題に出すと抵抗が少なくなります。「今後のために少し整理しておこうか」と、軽いトーンで話すのがポイントです。
特に帰省時など、時間にゆとりのある日に始めるのがおすすめです。
一緒に書いてみる
親だけに任せず、家族も一緒に書くスタイルにすると自然です。「私はここに連絡先を書いておくね」とお互いに共有することで、信頼感が生まれます。
家族全員の“共有ノート”として使うのが良い方法です。
無理に埋めようとしない
最初から全部書こうとすると、親が疲れてしまいます。「今日はこのページだけ書こうか」「思い出のところから始めよう」と、少しずつ進めるのが長続きのコツです。
一度始めれば、自然と続きを書きたくなるものです。
まとめ:エンディングノートは“これから”を整えるノート

エンディングノートは、終わりを意識するものではなく、これからを安心して生きるための道しるべです。
親の意向を記録することで、家族の心の準備になります。
今日からできる一歩は、「どんなノートがあるか見てみる」「一緒に1ページだけ書いてみる」ことです。無理なく始めて、親の想いを“未来への言葉”として残していきましょう。

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